みなさん、PowerPoint(以下、パワポ)好きですか? パワポが大嫌いな、プランナー菊地です。何が嫌いかって、なにしろパワポ作業は時間がかかるし、そのわりに仕上がりが美しくならない(Macユーザーの方ならご理解いただけると思いますが、keynoteに比べると出来栄えは雲泥の差ですよね)。まぁ、UIもUXもなっていないですね。

しかししかし、そう文句言ってばかりもいられません。パワポは今日ビジネスの標準ツールですし、企画書やサイトツリ―、ワイヤーフレーム、スケジュール表、ナレッジのまとめ作成などなど、Webディレクター&プランナーにとってもパワポはマストツールと言ってもいいでしょう。なんとか、パワポを使いやすくし、作業時間を短縮し、よりよいサイト作りを考える時間を捻出せねば……ということで、僕が実践しているパワポ作業効率化のための作戦をご紹介します。何事も作業前のダンドリが肝心ですよ。
※僕の使用している環境は、WindowsVista でPowerPoint 2007です。

自分専用のツールバーにカスタマイズする。

パワポにはいろいろな機能(以下、コマンド)がありますが、タブを切り替えながらどこにあるのか探したり、結構手間だったりしませんか。そんなムダな作業を省くために、まずは初期設定(ユーザー設定)から。自分がよく使うコマンドだけを集めたツールバーにカスタマイズしましょう。※下図の赤線で囲った部分が、クイックアクセス ツールバーです。このツールバーは自分好みにカスタマイズできるのです。

▼手順

1.クイックアクセス ツールバーの上にカーソルを置き、右クリック→「クイックアクセス ツールバーのカスタマイズ」を選択。

2.自分がよく使うコマンド選択し、追加をクリックします(デフォルトでは、上書き保存、元に戻す、やり直し、が設定されています)。よく使うコマンドが見つからない場合は、「コマンド選択」のプルダウンメニューから「すべてのコマンド」を選択すると、見つかるはずです。

3.コマンドの並び順は、▲▼(赤線部分)で入れ替えることができます。最後に、「クイックアクセスツールバーをリボンの下に表示する」にチェックを入れて、OKをクリックします。


下図のように、メニュー(リボン)の下層に、自分だけのメニューが出来上がります。このように、自分のよく使うコマンドだけを並べておくと、グッと作業効率が上がりますよ。どのコマンドをよく使うかは、人それぞれだと思いますので、自分なりにカスタマイズしてみてください。

▼プラス・ワンポイント

ちなみに僕のツールバーは左から―

  • スライドマスター表示
  • ヘッダーとフッター
  • 図形の挿入
  • 図をファイルから挿入
  • 配置
  • 行間
  • 図形の変更
  • フォントの置換
  • 最前面へ移動
  • 最背面へ移動

―と並べています。僕の場合は、ほぼ作業する順番にしています。

デフォルトの「上書き保存」や「元に戻す」「やり直し」はショートカットキーで作業しますので、外しています。特に「図形の変更」はすでに作成した図形の形を自由に変えられるので、重宝しますよ(例:四角→角丸の四角)。「配置」もオブジェクトをきれいに整列するのに便利な機能です。お試しください。

 

スライドマスタから、編集する。

パワポを立ち上げて、さぁ文字入力……ち、ち、ちょっと待って。急がば回れです。作成に取り掛かる前に、スライドマスターを編集しておくと、その後の作業が格段にはかどり、仕上がりも美しくなりますよ。スライドマスターとは、いわばテンプレートのこと。スライドマスター上で、ロゴや日付、ページ数を配置したり、見出しや本文の位置を決めたり、罫線や色アミをつけてデザインしておくと、全てのスライドに適用されます。

特にスライドマスターで、「フォント」を設定しておくと、超便利です。英数字用の見出し/本文フォントと、日本語用の見出し/本文フォントをセットで設定することができます。おっと、あなたは使うフォントは決まっているのに、毎度毎度デフォルトのフォント(=MSPゴシック)から選び直したりしていませんか? スライドマスターでフォントを設定しておけば、そんなムダな作業から解放されます。

▼手順

1.スライドマスタータブの中の、「フォント」をクリック。いろんなフォントの組み合わせがリストで出てきます。自分でイチからフォントの組み合わせを考えるのが面倒だ、という場合は、リストの中から選びましょう。

2.自分で使うフォントは決まっているがリストにない、という場合は、「新しいテーマのフォントパターンの作成」をクリックし、任意の組み合わせをつくることができます。

このようにフォントをセットしておくと、新たにテキストボックスを作成した場合でも、デフォルトのMSPゴシックではなく、設定されたフォントが表示されます。会社によっては、企画書用、議事録用などパワポのテンプレートがすでに作成済みかもしれませんが、意外とフォントまでは設定されていないものです。一度、チェックしてみてください。パワポ作業がはかどること、請け合いです。

▼プラス・ワンポイント

僕の普段の日本語のフォント設定は、見出しはHGP創英角ゴシックUB、本文はHGPゴシックEにしています。フォント選びは好みもありますが、「P」の付いたフォントを選びましょう。「P」=プロポーショナルの略で、要するに文字がキレイに詰めて表示されます。反対に「P」がついていないフォントは、文字組がパラパラに見えます。

また、使うフォントの種類は少ない方が、仕上がりも良く見えます。複数のフォントを使用する場合は、同じファミリー(メーカー)のフォントを選ぶと、チグハグな印象がなくなりますよ(例:MS系、HG系など)。

さらに1ランク上の仕上がりを追求するなら、行間や文字の大きさを調整すると、グンと読みやすくなります。テキストを選択し、右クリックで「段落」を開き、行間を「倍数」、間隔を「1.25」と設定します。文字の大きさに変化をつけるときは、約25%ずつ大きくしたり、小さくすると見栄えが良くなります。例えば、大見出し(40pt)→中見出し(30pt)→小見出し(22pt)→本文(16pt)→注釈(12pt)といった具合に。昔の写植の時代には「4分空き」という黄金律がありました。要するに25%空けるのがポイントと覚えておいてください。

 

よく使うオブジェクトの塗りや線を、先に設定する。

スライドマスターを設定し終えたら、いよいよ作業開始……の、その前に、図形を何でもいいのでひとつ書いてみてください。なんかくすんだ青で塗られていませんか?

オブジェクトの線や塗りには、「既定値」があります(初期設定では青に設定されています)。パワポの場合、図形を描いて線や塗りを設定し直しても、新たに図形を描くと元の「既定値」で描き出されてしまいます。そこで、この「既定値」を自分好みに設定することで、よく使う線や塗りをデフォルトにし、作業効率を高めることができます。

▼手順

図形をひとつ描きます→塗りや線をよく使う色に設定し直します→図形の上で右クリックすると、メニューが表示されますので、メニューから「既定の図形に設定」を選択します。これで選択した図形の塗りと線の色と太さが「既定値」となりました。

▼プラス・ワンポイント

僕の場合はシンプルに、塗りは透明に、線は1pt、色は黒で設定しておきます。色は資料作成しながら、後から調整しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。資料を作成する前に、以上3つのことをやっておくだけで、パワポ作業の効率は格段とアップします。ぜひ、お試しください。また、パワポ使いのみなさんに、有益なワザがあればご紹介したいと思います。では、また。