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上手くなる、ライティングの7つの習慣【初級編】

こんにちは、プランナー菊地です。

今日はライティングの話をしようと思います。じつは、僕の仕事の原点は、コピーライターなんです。それどころか、企画・取材・編集、撮影に、デザイン、メディアも紙、映像、イベント、WEBと手がけてきました。マルチといえば聞こえはいいですが、そんな仕事道を歩いてきたのも、コピーライター駆け出しのころ、Y先輩に教えられた一言が僕の心に刺さったのだと思います。

「いいものを作りたければ、デザインも、写真も、全部自分でやってみろ」

Y先輩は、もの静かな職人気質のクリエイターでした。分業が当たり前の時代に、逆行していますよね。でも、何をやるにも心構えは大切。そして、自ら実践することがイノベーションにつながることを、Y先輩は飾りっけのない言葉で教えてくれたのだと思います。

ちょっと、話が横道にそれましたね。

今日お話しする7つの習慣は、十数年前、僕が北海道の地方都市で、ごくごく普通のOLや主婦のみなさんをプロのライターに育成した時に、繰り返し話したことです。とにかく、ライターなりたい!経験はないけれど、やる気だけはフル充電。そんな女性たちにひたすら語りかけたことです。今では、フリーライターとして立派に食べている人もいますので、試してみる価値はあります。もっと伝わるコンテンツを書きたい、上手になりたいという方は、ぜひどうぞ。

【第1の習慣】書けなくても、書く姿勢をとる。

プロの書き手も、書けないときはあります。いや、書けないで悶々とやり過ごす時間の方が多いかもしれません。それでも、パソコンの前に座り、集中します。スマートフォンで原稿を書きたいという人も然り。画面にテキストエディターを開き、集中します。1行も書けなくても、それでいいんです。必ず書けるスイッチが入りますから。

【第2の習慣】話すように、書く。

誰でもいいですから読み手を想像して、その人に話すように書いてみてください。最初から上手く書いてやろうとか、ちょっと格調高い文章にしようとか、みんなに読まれたいとか、肩にムダな力が入ると、書けなくなるものです。もしも文章のトーンを変えたかったら、一通り話すように書いた後に文体を整えれば良いのです。話すのが苦手という人は、絵を描くように、文章を書くことをおすすめします。

【第3の習慣】五感を使って、書く。

見る、聞く、触れる、味わう、嗅ぐ。取材をしたり、原稿を書くときは、五感をフルに使います。たとえば、グルメの原稿をチェックすると、不思議と「おいしい」「旨い」「こだわり」という言葉のオンパレードなんですね(笑)。本当に、それで美味しそうに伝わるでしょうか。人物インタビューでも、耳を傾けるだけではなく、五感を研ぎ澄ましていると、思わぬ気づきがあります。

【第4の習慣】書いたものを、声を出して読んでみる。

書いたものを、声に出して読んでみましょう。朗読できなければ、頭の中で、少しゆっくりしたテンポで読んでみます。「てにをは」の使い間違いや、句読点の位置がおかしいところ、文章がくどいところなど、気づくはずです。文章のリズムを整えるのに、効果的です。

【第5の習慣】書いたものを、遠目にながめてみる。

多くの読み手の場合、文章へのファーストコンタクトは、「さっと見」です。さっと見て、自分の探していた情報か、自分が読んでみたい内容か、判断しているのです。最初から、1文字1文字、読んでくれる人はまずいない、と考えたほうが賢明ですね。そこで、書いたものを、一度遠目にながめてみましょう。見出しは目に飛び込んでくるか。段落分けや行間が適切で心地よいか。特に注意したいのは、漢字です。漢字は表意文字ですから、さっと漢字を追っかけただけで、ざっくり内容がイメージできるのが理想です。漢字を使いすぎは「さっと見」には、難しそうという印象を与えてしまいます。無理に漢字を使わず、ひらがな(カタカナ)にして、見た目のバランスを整えましょう。

【第6の習慣】書き終わったら、一晩は寝かせておく。

伝わる文章には、熟成期間が必要です。書き終えたら、原稿のことはスパッと忘れて、一晩寝かせておきましょう。一晩も寝かせる時間がない!すぐにサイトにアップしなきゃ!という時にでも、せめて1時間、その原稿から離れて別の仕事を片付けましょう。寝かせておくと、原稿の間違いやムダ・ムラ、足りないことなどに気づきます。つまり、推敲には時間も必要と心得てください。

【第7の習慣】書き足すのではなく、書き減らす。

伝える技術の基本は、足し算ではなく、引き算です。文章も同様です。わかりやすくするために説明をしすぎると、かえって読み手に混乱を与えます。特にWEBの場合、紙メディアとは異なり文字数の制限もありませんので、説明過剰(文字過剰)になりがちです。もっと読者の想像力を信頼して、文章のムダを削ぎ落としましょう。参考になるのは、料理のレシピ文です。よくできたレシピ文は、説明の過不足がなく、実にシンプルです。練習に書いてみると、その難しさがわかると思います。

以上、「上手くなる、ライティングの7つの習慣【初級編】」でした。
ライティング力を向上させたい方は、1つの習慣からでも、ぜひ取り入れてみてください。

では、また。

(菊地)